※本記事の内容は、2025年9月21日時点の情報に基づいたものです。

資金を調達するには銀行融資しかない
そう思っていませんか?
この連載「借入だけじゃない!会社を強くする資本の話」では、借入以外の資金調達方法を活用して、会社をもっと強くするヒントをお伝えします。
第4回目の今回は、「“お金”以外に得られる、出資者からのサポート」について見ていきましょう。
出資者がもたらす経営・事業サポート


資金調達で株主を迎えるとき、多くの経営者がまず考えるのは「お金が入ること」でしょう。
しかし、株主から得られるのは資金だけにとどまりません。
むしろ「経営のパートナーとして、事業の成長を後押ししてくれること」が大きな魅力なのです。
株主は、言わば「リスクを共有する存在」。
そのため、投資した会社の成功を後押しする姿勢を持ちます。
実際に多くのケースで、株主から以下のようなサポートが得られています。
・経営管理や財務の専門知識を活かしたアドバイス
・人材の紹介や派遣による組織強化
・販路拡大や仕入れネットワークの提供
・ガバナンス体制の整備サポート
つまり株主は、単なる「お金の出し手」ではなく、会社の成長を共に考える心強いパートナーとなるのです。
出資を受けた企業の声


実際に出資を受けた企業からは「資金以上のメリットを得られた」という声が多く聞かれます。
具体的には次のような体験談があります。



(取引銀行から出資を受けたA社)
月次の経営報告を通じて、財務の専門的な助言を得られるようなりました!
非常に大きな価値を感じています。



(取引先から出資を受けたB社)
自社だけでは採用が難しかった専門人材を紹介してもらえました。
経営管理の質を大きく向上させることができました!
このように、出資は単なる資金調達にとどまらず、経営の質そのものを高める大きなきっかけとなります。
出資者選びのポイント


もちろん、すべての出資者が理想的なサポートをしてくれるとは限りません。
重要なのは、出資者の性質に応じてパートナーを選ぶことです。
銀行や投資ファンド:資金面に加え、経営管理やガバナンス強化などの支援を期待できます。
取引先:商流や販路拡大といったシナジー効果が見込めます。
その他の投資家:専門分野での知見やネットワークを提供してくれる場合があります。
「自社にとって良い出資者はどんな相手か?」を考えることこそ、これからの資本戦略のカギになります。
借入だけでは得られない“資金+サポート”という選択肢を持つことが、会社を一段と強くする第一歩です。
自社にとっての最適な資本戦略を検討してみませんか?
次回は、「会社のステージ別 “最適な資金調達”」 について解説します。